さくさく–文芸同人サークル文学市場のブログ–
文学市場の同人が、例会の様子や文学についてなど、ゆる〜く紹介します♪
文豪と書
どうも史間です。
GWどちらかにお出かけになられたでしょうか? 私は京都と滋賀を出ませんでしたが、久しぶりに近場の史跡をめぐって楽しかったです♪
GWどちらかにお出かけになられたでしょうか? 私は京都と滋賀を出ませんでしたが、久しぶりに近場の史跡をめぐって楽しかったです♪
さて、先日、太宰治の若かりし頃のノートが、日本近代文学館で公開されるとニュースになりました。旧制高校時代のノートのようで、余白の落書きの多さがTwitterでも話題になっていました。本人にとっては恥ずかしいものが公開されたのかもしれませんが(笑)、読者はより彼に親しみを感じるのではないでしょうか。これまで自筆の資料がほとんどなかったとのことで、他の資料と筆跡比較したい研究家にとっても、今回の寄贈と公開は心躍るものでしょうね。
文豪が残した書というものを、折に触れて目にする機会があります。
博物館や文学館、旅館、花街の揚屋、料理屋、菓子屋など、目にするものの多くが達筆、もしくは性格が表れたような繊細な筆遣いであり、さすがと思わせます。
世話になった御礼に書を残したり、時には代金が払えずに何かを書いたりと、昔は「直筆」が大事にされていたのだなぁと、見るたびにしみじみするわけです。「直筆のものがお代になるのか!」と驚いて、作家っていいなぁと思ったことがあるのは内緒です(笑)。
今はパソコンやワープロ(は、ほとんど滅びてしまいましたが)で原稿を打つので、自筆原稿がないという方も多いと思います。新人賞の応募規定にも「自筆原稿は受け付けません」という一文を加えている場合があるほどです。データをメールで送信すること、CDやFD(FDもかなり化石だと思いますが)に焼いて送付することなど、近代文豪たちが生きていた時代とは、かなり様変わりしました。
京都の「鍵膳良房」さんでは、武者小路実篤筆の額が見られます。
これはかなり立派な書に見えるのですが(失礼な感想ですみませぬ)。彼の書といえば……ええと、その、かわいらしいというか、自然体なんですよね。玉川大学の博物館で「本当の人間になりたい」という詩を見た時に、なんて素直な字なのだろうと思った記憶があります。親近感が湧きます(笑)。
晩年は絵に言葉を添えていた武者小路実篤。あのちょっと強面な見た目と、作品から受けるイメージの他に、書を見て人となりを感じてみるのも面白いかもしれません。そういう意味では、現代の作家さんとはそういう接点が少ないのが寂しいような。
皆さんは小説を書かれる時は、直接タイプする派でしょうか? それとも一度は手書きされる派でしょうか? 私は下書きは手書きする派ですが、字が下手なもので(笑)、後で読み返して「?」となることがあります。
ちなみに鍵膳良房さん、くずきりが評判なのですが、その創業は少なくとも享保年間、史料に見える最古のものは元禄8年であり、まだまだ遡れそうという老舗です。
店内には黒田辰秋、河井寛次郎などの名工による作品が置かれ、調和しています。また、武者小路実篤の他にも、何人もの文人が小説や詩などに書き残しています。観光客で常に賑わっていますが、平日の午前中などは店内の茶房でゆっくり楽しむことができますよ!
くずきりといえば、関東では、ところてんのように三杯酢で食べるって本当ですか?
こっちでは黒蜜なのですが……三杯酢も一度挑戦してみたいです♪
文豪が残した書というものを、折に触れて目にする機会があります。
博物館や文学館、旅館、花街の揚屋、料理屋、菓子屋など、目にするものの多くが達筆、もしくは性格が表れたような繊細な筆遣いであり、さすがと思わせます。
世話になった御礼に書を残したり、時には代金が払えずに何かを書いたりと、昔は「直筆」が大事にされていたのだなぁと、見るたびにしみじみするわけです。「直筆のものがお代になるのか!」と驚いて、作家っていいなぁと思ったことがあるのは内緒です(笑)。
今はパソコンやワープロ(は、ほとんど滅びてしまいましたが)で原稿を打つので、自筆原稿がないという方も多いと思います。新人賞の応募規定にも「自筆原稿は受け付けません」という一文を加えている場合があるほどです。データをメールで送信すること、CDやFD(FDもかなり化石だと思いますが)に焼いて送付することなど、近代文豪たちが生きていた時代とは、かなり様変わりしました。
京都の「鍵膳良房」さんでは、武者小路実篤筆の額が見られます。
これはかなり立派な書に見えるのですが(失礼な感想ですみませぬ)。彼の書といえば……ええと、その、かわいらしいというか、自然体なんですよね。玉川大学の博物館で「本当の人間になりたい」という詩を見た時に、なんて素直な字なのだろうと思った記憶があります。親近感が湧きます(笑)。
晩年は絵に言葉を添えていた武者小路実篤。あのちょっと強面な見た目と、作品から受けるイメージの他に、書を見て人となりを感じてみるのも面白いかもしれません。そういう意味では、現代の作家さんとはそういう接点が少ないのが寂しいような。
皆さんは小説を書かれる時は、直接タイプする派でしょうか? それとも一度は手書きされる派でしょうか? 私は下書きは手書きする派ですが、字が下手なもので(笑)、後で読み返して「?」となることがあります。
ちなみに鍵膳良房さん、くずきりが評判なのですが、その創業は少なくとも享保年間、史料に見える最古のものは元禄8年であり、まだまだ遡れそうという老舗です。
店内には黒田辰秋、河井寛次郎などの名工による作品が置かれ、調和しています。また、武者小路実篤の他にも、何人もの文人が小説や詩などに書き残しています。観光客で常に賑わっていますが、平日の午前中などは店内の茶房でゆっくり楽しむことができますよ!
くずきりといえば、関東では、ところてんのように三杯酢で食べるって本当ですか?
こっちでは黒蜜なのですが……三杯酢も一度挑戦してみたいです♪
PR
この記事にコメントする
大らかな
>史間さん
こんにちは。さねあつさんの書、大らかですね。
私にあるような「うまく見せたい」という煩悩が感じられないです。
誠実な感じ。
葛は黒蜜と思っていましたが……。
酸っぱいと給食の副菜のサラダみたいな感じかな。
原稿を書くときですが、私の場合は
「一場面ずつ手書きをしてからPCで仮清書」というサイクルで、
トンネルを掘り進むように進んでいきます。
特に、書き出しが超難産なので、ずっと画面をにらんで
その作業をすると、たちまち眼が焼けてしまいそうです。
こんにちは。さねあつさんの書、大らかですね。
私にあるような「うまく見せたい」という煩悩が感じられないです。
誠実な感じ。
葛は黒蜜と思っていましたが……。
酸っぱいと給食の副菜のサラダみたいな感じかな。
原稿を書くときですが、私の場合は
「一場面ずつ手書きをしてからPCで仮清書」というサイクルで、
トンネルを掘り進むように進んでいきます。
特に、書き出しが超難産なので、ずっと画面をにらんで
その作業をすると、たちまち眼が焼けてしまいそうです。
葛きり・・美味しそうやね
実篤さんの書。あったかい字だけど、書としてみるより絵かな?
3月末の私のイベント会場、森鴎外が「舞姫」を執筆した。と
いう邸宅でした。雰囲気万点、昔のままの佇まいに、調度品。
鴎外の書もありました。厳つい字でした。それよりも庭に面した
硝子戸のガラスが今の板ガラスと違い斜めに見ると波打ってる、
そんなところにいたく感激しました。上野池之端にあります。
見てみる価値ありますョ。
そうそう、葛きり。私は黒蜜が主、三杯酢もOKただしところてん
と違いは芥子を入れないとこかな。
3月末の私のイベント会場、森鴎外が「舞姫」を執筆した。と
いう邸宅でした。雰囲気万点、昔のままの佇まいに、調度品。
鴎外の書もありました。厳つい字でした。それよりも庭に面した
硝子戸のガラスが今の板ガラスと違い斜めに見ると波打ってる、
そんなところにいたく感激しました。上野池之端にあります。
見てみる価値ありますョ。
そうそう、葛きり。私は黒蜜が主、三杯酢もOKただしところてん
と違いは芥子を入れないとこかな。
コメントありがとうございます♪
>宮島さん
大らかな字ですね♪ 煩悩が感じられない、なるほど。ちょっと私の字はどうなのか今度検証してみます(笑)
宮島さんの書き方とすごく近いです、私。ただ書き出しにはあまり迷わないことにしてます。悩みに悩んで書いても、結局まったく変わっちゃうので、いつも仮り置きのつもりで書いてます。
葛切りは黒蜜しか食べたことなくて。今度ぜひ食べてみたいです♪
>kazukoさん
絵画っぽいというのもうなずけます。眺めてて飽きない字ってところが絵に似てるのかな?とも。
鷗外の書って思い出せないのですが、イメージとしてはピンと張り詰めてそうな。嵌め込みガラスってたまに見ますけど、あの気泡の入ったガラスほんとにステキです!家のガラスもあんなのがいいです。
三杯酢おっけーなんですね。爽やかそうで美味しそうです♪ 今度東京めぐりする際は上野めぐりで葛切りかなー♪
大らかな字ですね♪ 煩悩が感じられない、なるほど。ちょっと私の字はどうなのか今度検証してみます(笑)
宮島さんの書き方とすごく近いです、私。ただ書き出しにはあまり迷わないことにしてます。悩みに悩んで書いても、結局まったく変わっちゃうので、いつも仮り置きのつもりで書いてます。
葛切りは黒蜜しか食べたことなくて。今度ぜひ食べてみたいです♪
>kazukoさん
絵画っぽいというのもうなずけます。眺めてて飽きない字ってところが絵に似てるのかな?とも。
鷗外の書って思い出せないのですが、イメージとしてはピンと張り詰めてそうな。嵌め込みガラスってたまに見ますけど、あの気泡の入ったガラスほんとにステキです!家のガラスもあんなのがいいです。
三杯酢おっけーなんですね。爽やかそうで美味しそうです♪ 今度東京めぐりする際は上野めぐりで葛切りかなー♪
このblogについて
文学市場は1994年設立のジャンル不問文芸同人サークルです。毎年3回、同人誌「さくさく」を発行しています。
ブログ「さくさく」では、文学市場の同人が、例会の様子や文学について、などゆる〜い感じで紹介します♪
文学市場のサイトはこちら
ブログ「さくさく」では、文学市場の同人が、例会の様子や文学について、などゆる〜い感じで紹介します♪
文学市場のサイトはこちら
管理人
ペンネーム:
菊枝てんね
東京在住です。
文学市場に入会してまだまだ日が浅いですが、先輩後輩の概念がない誰もが平等なサークルなので、出しゃばりつつ口滑らせつつ明るく楽しく活動しています!
文学市場の良さが伝わるような記事を心がけて更新していきます。
ペンネーム:
史間あかし
京都在住の同人です。合評会にはたまにしか参加できないため、主に雑記に現れます。「さくさく」では今のところ歴史・時代小説を書いていますが、青春物やファンタジー、童話なども書きます。
趣味はエレキギターと剣道とカメラ。文学と町歩きを絡めながら、のんびり雑記をめざします♪
ペンネーム:
大山日文
産みの子である作品が評価される合評会。毎回おののきつつ参加、というのは丸っきりの冗談で、褒められること批判されることありの大勉強会に感謝感謝です。小説を中心に、詩や戯曲を物する、自称「書生」?の若手?も更新します!
ペンネーム:
若夏
東京在住です。
月一の合評会では先輩方の才気に富む意見に刺激を受けながら、まだまだ執筆経験は浅いですが、もの書きを目指しています。
「さくさく」には短いエッセイを載せています。
踊りによる自己表現にも興味があり、将来、文章と踊りを融合させた作品を作れたらと小さな夢を抱いています。
最新記事
(11/03)
(09/22)
(09/01)
(08/04)
(06/23)
最新コメント
[06/14 icp ms autosampler]
[03/30 Mariowof]
[06/02 Trievept]
[05/20 とみ]
[01/05 菊枝]